不動産引き渡し (第4話)

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いよいよ不動産引渡し(決済)日。
元々2800万円で販売していたが、値段交渉が入り、2500万円での取引となった。
マンション買取業者の査定額が2300万円であることを考えると、格安とまではいかないが、購入する方にしてみれば良い買物がではないでしょうか。
ただ、問題は引き渡しギリギリで引越しをしたため、室内が空になっての立合いができていなかったことである。
キズ等はフルリフォームするため、心配していませんが、荷物が多いため本当に全部の荷物がなくなっているかが気がかりだった。
決済当日、疲れた顔をした成瀬氏(売主)がやってきたので、早速確認すると
「寝ないで引越しやってましたよ。あと少し車に積んだら終わるから」
軽い感じで話している。この後、住宅ローンを実行して、代金の授受が行われ、カギも引渡すのに、どうやって入るつもりなのでしょう。
苛立つ感情を抑えながら
「あと少し? 今日この後、不動産を引渡すのにどうやって入るつもりですか?」
玄関先に置いてあるだけということかもしれないと思って聞いてみるが、言葉に詰まった様子で
「あと少しで終わるんで入らせてもらえませんか?」
結局、まだ約2トン車1台分くらいの荷物が残っているということだった。
(実際には、4tロング満載)
それならはじめから、
「すいません。間に合いませんでした。あと1時間もらえませんか。きれいに片づけますから」
と謝れば良いのに、隙があれば「引き渡し日までに荷物出せって言われたから今日中に荷物出せばいいんですよね!」なんて誤解していたフリで切り抜けようとでもしているのでしょうか?
購入者を横にこれらのやりとりをしていたため、「今日はこのあと仕事に戻るから、今日中に片づけて頂ければかまいませんよ」とカギを1本私が預かることができ、事なきを得ましたが、最後くらいしっかりしないといけませんね。
任意売却をする上で、依頼をして頂いた売主を保護することは当然ですが、購入者がいてはじめて取引が成立します。不動産仲介業者として、購入者の不利益にならないように行動しなければいけないと改めて感じました。